2015年12月13日日曜日

アタマジラミのDNAが明らかにした人類の足取り

孫のひまりの学校で今年も「あたまじらみ」が発生しました。学童保育所に迎えに行くと子どもたちはみんな頭に網目の細かい紙のようなものでできた「帽子」をかぶっていました。そういう対処があって、その「あたまじらみ」も終息したんですか、チップ・ウォルター著「人類進化700万年の物語 私たちだけがなぜ生き残れたのか」(青土社、2014年)に「アタマジラミ」のDNA研究ですごいことがわかると書かれていました。


結論を先に言っちゃうと、2万5千年前-3万年前のアジアで2種類の人類、ひとつは私たちの先祖のホモ・サピエンス、もうひとつはホモ・エレクトスが出会ったことがアタマジラミのDNAでわかるとのこと。ホモ・エレクトスは7万年前に絶滅したと考えられていたので、この発見はすごいことですねへぇーです。以下、引用です。
地気球上のあらゆる生物と同じように、アタマジラミにもDNAがある。・・・異なる種のシラミは異なるDNAを持つのだ。私たちがアタマジラミを見つけるときはいつも・・・2種類のシラミ、ほとんど離れ離れにならない2種類がいるのだ。
ほとんどいつも一緒にいるが、最初はそれぞれ別々に進化して異なる2種類の初期の人類に寄生していた。2種類の人類のうちのひとつは私たちにつながった。もうひとつは絶滅した。今日共存する2種のシラミは過去のどこかで接近遭遇しなければならなかったはずだ。 
それぞれのしらみのDNAを研究して両種の進化時間を明らかにすることによって、2万5千年前-3万年前のアジアで少なくとも1回の出会いがあったと・・・結論した。「私たちは証拠を見つけた」と・・・は述べた。「私たちの過去が寄生虫に記されているのだ」と・・・が付け加えた。 
ホモ・エレクトスが最期を遂げたのが7万年前、つまりこの出会いが起こった可能性がある時期よりずっと前のことだったとほとんどの研究者が考えている点だ。それにもかかわらずこの証拠に反論するのは難しい。
寄生虫は宿主の進化を反映する。彼らは生計手段を宿主に頼るしかないからだそして両者の運命と生存は密接に結びついている。だからホモ・エレクトスの直系の子孫のどれかがこれまで考えられていたよりも4万5千年長く生き延びていたに違いなかった。 
追記
私が高校生だった頃には、人類の進化は猿人→原人→旧人→新人という図式で習いましたが、現在の科学は、より詳しく深く人類の歴史を解明していることにわくわくするのです。

今回は書きませんでしたが、私たちホモ・サピエンスはネアンデルタール人と交配し、私たちのDNAにもネアンデルタールのDNAが含まれているそうです。

以前、人類の足取りについて私が書いたブログがあります。→「ルーツ」

0 件のコメント:

コメントを投稿